東北の6国立大学が連携し、半導体分野における高度な人材育成を目指して推進しているプログラム「東北半導体タレントハブ」。秋田大学においても、本プログラムの一環として、学生を対象とした実践的な製造・材料実習を精力的に実施しており、その様子が秋田魁新報(2026.10.1)に掲載されました。 本記事では、紙面でも紹介された実習の様子や、本プログラムにかける教育上の狙いについてご紹介します。 「東北半導体タレントハブ」の概要とねらい 現代の産業界において、半導体関連の人材不足は喫緊の課題となっています。こうした背景のもと発足した「東北半導体タレントハブ」は、東北大学を中心に、弘前大学、岩手大学、秋田大学、山形大学、福島大学の各国立大学が連携し、専門的な知識と技術を備えた人材を産業界や研究機関へ送り出すことを目的としたプログラムです。 最大の特徴は、他大学の学生も含めて無料で受講できるオープンなカリキュラム体制にあります。カリキュラムは「基礎」「発展」「実践」などの段階に分かれており、座学や動画による基礎知識の習得から、企業見学、インターンシップを通じた現場での経験まで、体系的に学べる仕組みが構築されています。また、受講状況は独自のポイント制やデジタルバッジ(オープンバッジ)によって管理され、就職活動等においても自身のスキルや実績としてアピールすることが可能です。 自分の手で「つくる」からこそ得られる深い理解 秋田大学では、半導体に用いられる材料の性質や製造技術を深く学ぶカリキュラムを担当しています。実習では、大学院生らが参加し、以下のような高度なプロセスを実際に体験しました。 薄膜形成とパターン加工: 電極付き透明ガラス板に薄膜を塗布する作業や、レーザを用いた細かな電極パターンの形成。 液晶素子の作製: 電圧によって光を通したり遮ったりする、液晶素子の作製工程への取り組み。 昨今の半導体製造現場では高度な機械化が進んでいますが、あえて「一つひとつの工程を自分の手で確かめる」プロセスを踏むことで、教科書や講義だけでは得られない、半導体製造と共通する本質的なプロセスの仕組みを身体で理解することができます。参加した学生たちは、真剣な眼差しで作業に没頭し、ものづくりの奥深さを体感していました。 未来のエンジニアへ向けて 少子化が進む中、将来的に技術者人口の減少が懸念される一方で、AI:人工知能やデータセンターの普及に伴い、半導体の需要はますます高まっています。 これからの時代に求められるのは、既存の枠組みにとらわれない新しいアイデアや発想を生み出せる高度な人材です。本学での実践的な実習や「東北半導体タレントハブ」を通じた学びの機会が、未来の半導体産業を牽引する優秀なエンジニアたちの確かな第一歩となることを確信しています。 今後も大学の枠を超えた連携を深め、産業界の期待に応える実践的な教育・研究環境の充実に努めてまいります。 投稿ナビゲーション 9月28日(月)後期授業開始 & 3年次生研究室見学 【募集】秋田開催!2026年度 Web×IoT メイカーズチャレンジ PLUS【講習会 & ハッカソン】