電気電子工学のエンジニア・研究者を目指す皆さんへ
広い視野を持った技術者・研究者を養成し、大学院ではさらに専門分野を深く学び、研究活動を通して高度な研究力を身に付ける環境が整っています!

2023年4月1日付けで、秋田大学 理工学部 数理・電気電子情報学科 電気電子工学コース長、および大学院理工学研究科電気電子工学コース長を拝命いたしました。学生と教職員が協調しながら,快適な大学生活と研究生活を過ごすごせるよう,尽力いたします。
近隣のアジア諸国や新興国が高い教育水準になり、IoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)などの情報革命や多種にわたる産業技術の革新により産業界でも追い上げられ、インターネットの普及により急速にグローバル化が進んでいます。コロナパンデミックや国際紛争など様々な懸念要因が増す世界は、様々な局面で、従来の常識だけでは対応できない社会へ変貌しました。現在の日本は、急速に進行する少子超高齢化と社会のグローバル化の真っ只中であり、地球温暖化に対応するCO2ゼロエミッションの自然環境保護、持続可能社会と多様な価値観の取り組みに向けて、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)を常に念頭におき、Society 5.0といわれる進化した社会を担う人材を育成しなければなりません。
産業界でもグローバル化に伴い、国際競争が激化し、産業構造の大幅な転換を迫られるなど、将来の新産業を育成しなければなりません。経済の発展と社会的・文化的にも優れた国として世界にアピールし、日本の存在感を示すことが大事です。特に中長期的かつ国家戦略的な視点を持って、新たなイノベーションとする半導体、量子、AI、次世代通信技術などの研究に関する戦略分野が注目されています。天然資源が少ない日本の財産と資源は「ひと」であり、知識だけでなく、モノづくりなどの知恵と新たなことを創り出す想像力がますます重要となっています。国内のエンジニアリングの発展ための大きな要素は、技術力の高度化はもちろん、質の高い電気・電子工学を専門とするエンジニアの育成が必須となってきています。そのためには大学での学生の人材育成が非常に重要です。
電気電子工学コースでは、学生皆さんの知的好奇心を刺激し、自ら育つように仕向けます。「ひらめき」という考えるときの楽しさに気づき、学生自ら学びながら向上しようという態度が自然に出てくるものと信じています。創造的かつ柔軟性を持って能力を展開できるエンジニアや研究者が育つように、2年次からの専門科目で、知識や論理的な思考力の修得をします。また、電気電子工学実験、計算機プログラミング実習、創造工房実習での実践力とグループワークを通しての協調性とコミュニケーション能力を鍛えます。3年次後期から各研究室に配属され、4年次での卒業課題研究では、問題を解決する能力やエンジニア・研究者としての倫理観を学び、社会に出て中核的な役割を担う人材の育成をします。大学院前期課程では、さらに電気電子工学の専門的な分野を深く学び、本格的な研究活動を通して高度な技術力や開発力、研究力を身に付けることができます。大学院後期過程では世界に通用する特定研究のスペシャリストを育成する研究教育プログラムが用意されています。
これから秋田大学を受験する皆さんは、電気電子工学コースのホームページから興味をもつ研究室がきっと見つかるはずです。若い皆さんの想像力を発揮して、社会の中核として電気電子工学を専門職とする未来に向けて、本コースから多くの人材が活躍できるように、教職員一丸となって皆さんをサポートしていきます。